2012年12月3日月曜日

アドベントからクリスマス




アドベントからクリスマス




我が家の周りで切ってきたモミの枝とガーデンのリンゴで作ったアドベントリース。



今日12月3日は今年のアドベントの始まりの日です。



最近、日本でも、アドベントカレンダーと称して、24個の小さな窓にチョコレートが入ったかわいらしいクリスマス柄の薄い箱のようなものを良く見かけるようになりました。毎日、ひとつづつ、小窓を開けて中にあるキャンディーを食べるのは楽しいですね。


アドベントはラテン語の派生語で「来る」という意味があり、クリスマスからさかのぼった4週間を言います。



私が携わっているシュタイナー学校は基本的に無宗教ですので、イエスキリストの誕生を祝うクリスマスを祝うだけではなく、冬至のお祝いと新しい命の誕生、Rebirth(生まれ変わり)の象徴としてアドベントからクリスマスを大切な季節の行事としてお祝いします。

アドベントのこの季節には闇と眠り包まれながら、これからくる新しい年の始まりへの期待と予想のバランスをとる時期です。4週間後の闇から光へ、新しい年の始まりを心待ちにする時で、
暗い季節に、光を絶やさないだけでなく、光を自分の内の
中に明るく育てていく象徴的な行事です。


間もなく冬至、一日の日照時間が一番短い日、つまり夜が一番長い日までは、夏とは違う時の流れを感じます。
この時期、冬至までの間、北半球では暗い時間が増え大地も動物たちも眠りにつきます。人間は外の光が少なくなった分、自分自身の中眼を向け光を、暖かさを感じ、育てていく季節です。
日本でも冬至にはカボチャを食べたり、ゆず湯に入る習慣がありますね。韓国では小豆粥を食べるそうです。西洋も、東洋も形は違っても自然に育まれている私たち人間は一緒です。

暗く、寒い時期、毎日小さなアドベントカレンダーの窓を開けながら、クリスマスを待つことには意味があるのです。

ここでルドルフシュタイナーのアドベントの詩を紹介しましょう。


The first light of Advent is the light of stone-
Stones that lives in crystals, seashells, and bones.
The second light of Advent is the light of plants-
Plants that reach up to the sun and in the breezes dance.
The third light of Advent is the light of beasts-
All await the birth, from the greatest and in least.
The fourth light of Advent is the light of humankind-
The light of hope that we may learn to love and understand.
Rudolf Steiner

アドベントの1つめの光は、鉱物の光。
クリスタルや貝がら、骨に生きる鉱物。
アドベントの2つめの光は、植物の光。
太陽までも届き、軽やかに踊る植物達。
アドベントの3つめの光は、動物の光。
偉大なものから、そして、小さなものからも、みな誕生を待ち望む。
アドベントの4つめの光は、人類の光。
私たちが、愛し合い、理解し合うことを覚える希望の光。

シュタイナー学校ではこの詩にあるように、アドベント第一週は、クリスタルや石
や貝殻などをテーブルに飾り、4本立てたろうそくのうち1本
に光を灯します。
第二週目に入り、リースや他の植物を飾り、1本目と2本目の
ろうそくに火を灯します。
第三週目は、動物たちを。動物の形の木のおもちゃなどを飾り、
1/2/3本目のろうそくに火を灯します。
第4週目、最後の週には、人の形のものを、木のおもちゃ、人形などを飾り、4本全部のろうそくに火を灯します。


この地上に有るものは鉱物、植物、動物そして人間。シュタイナー教育ではこの自然界の法則を感じることができるように、夏の活発さではなく、心静かにできるように、暖かくつつまれるような体験を詩やお話などを通してもたらします。 (直子)

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